セキセイインコのママだった6年間

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セキセイインコのママだった6年間

私がセキセイインコを飼おうと思ったのは、短大に入って間もない頃でした。子供の頃から動物が大好きで、何かを飼いたいと思っていましたが、母親が動物が好きではなく、ポピュラーな猫や犬を飼うことも許してくれませんでした。

母が言うには「以前は自分も動物が好きだった、でもあなたが生まれたから動物の毛が口の中に入らないか、そればかり気になって、飼っていた室内犬を友達に譲ったの」ということでした。

母はその時のことが頭に中にあり、少し罪悪感を持っていたのかもしれません。私も、自分のために母が飼っていた室内犬を手放したこともあってそれ以上無理は言えませんでした。
けれど、短大に入った頃、母と外出していた時に何気なくペットショップの前を通りかかると、入り口近くにセキセイインコがケージに入れられて置かれていました。
首を器用に捻ってくちばしで毛づくろいする様子が可愛らしくて、久しぶりに母の動物好きの気持ちが戻ったようで「可愛いね」と呟いてニッコリ。
そこですかさず「じゃあ飼おうよ」と言っていました。

 

母もその気になって、すぐにセキセイインコを買ったのですが、成長は人に慣れにくく、ケージから出そうとするとくちばしで攻撃してきます。

なんとか仲良くなれないかと試みてみましたが結局は駄目でした。
仕方なくペットショップに返しに行ったのですが、店員さんから「それでは雛から育ててみては?」と言われて雛と交換してもらい、雛を育てるためのエサやりスポイトを買い、育て方を聞いて家に連れて帰りました。

雛はまだ自分で餌を食べられないため、餌をお湯でふやかしてスポイトで喉の奥に押し込んでやらなければなりません。

最初はそれがとても残酷に思えて、苦しくないのかな、痛くないのかな、と心配になりましたが、半月もすると慣れてきて、うまく餌やりができるようになりました。1ヶ月も経つと自分で食べれるようになり、ケージの中でピーピーと元気に鳴くようになりました。ずっと餌をあげていた私の事を母親だと思っているのか、姿が見えないと寂しそうに鳴きます。それが可愛くてわざと隠れると悲しそうな顔をします。それがわかるほど私も子供のように思っていました。
ケージから出すと、部屋の中を飛び回り、私や母、父の頭の上に止まったり、指を出すと上に乗り、顔を寄せると唇にチュッチュッとキスをしてくれます。可愛くて仕方ありませんでした。
動物6

驚いたのが、飼い始めてしばらくすると、普段の鳴き声とは違う声を出すようになりました。

最初はなんだろうと思っていましたが、1ヶ月程してようやく気付きました。近くにある引き戸の閉める音をマネしていたのです。木の引き戸のキイッという音を自然に覚えていたのです。すごいねえと家族みんなで驚き、そして喜びました。家族のように過ごして6年後の事です。朝起きると亡くなっていました。

昨日まで元気だったのになぜかわからず、泣きながら死骸を手に載せて動物病院に行くと、鳥は具合が悪くなっても周囲には知られないようにふるまうため、突然亡くなって驚かれる人が多いそうです。

悲しい事ですが、それが鳥の習性なんですと言われました。手乗りセキセイインコは雌よりも雄のほうが飼育に向いている
今でも思い出すと胸が痛みますが、幸せだった時を思い出しながら、またセキセイインコを飼いたいと思えた時にはぜひ飼ってみたいと思います。もちろんまた雛から育てて、母親として。

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手乗りセキセイインコは雌よりも雄のほうが飼育に向いている
手乗りセキセイインコが寿命を終えるたびに買い替えているので、我が家では常に2羽の手乗りセキセイインコを20年近く飼育し続けています。