坂の上の雲


不倶戴天(ふぐたいてん)

子たるもの、父を殺した相手とは同じこの世に生きることはしない、必ずそのかたきを討ち取って報いるということ。また、絶対に相容れない相手を指していうこともある。

イギリスは、国際法のゆるすぎりぎりにおいてバルチック艦隊の航海をさまたげようとし、その艦隊を疲労させようとした。
「この海上の悪漢。海上の優越者。ロシア帝国にとっての不倶戴天の仇敵、かれらがわが航海に加えた妨害の事実はかぞえきれないが、しかしながらみな恨みを呑んでこれを忍耐した。」
と、造船技師ポリストゥスキーは、十一月ニ日付で、その愛妻に手紙を書き送っている。

『坂の上の雲』(海濤)より

投稿者 kaizer : 2007年02月11日 02:31